今日のテーマは、マグロなどの「赤身魚」とタイなどの「白身魚」の違いと、どちらが筋トレ食・ボディメイク食としてふさわしいのか、について。

赤身と白身を分けているものはなんなのか、そしてそれぞれどういった特徴があるのか。

あまり知られていませんが、ボディメイクや筋肉の成長に深い関わりがある内容なので、ぜひ知っておいてください。 

 

魚の身の色は色素タンパク質の量で決まる

赤身魚と白身魚は、筋肉や血液中に含まれる色素タンパク質(ヘモグロビン、ミオグロビン)の含有量で分類されます。

100gあたり10mg以上あれば赤身魚、以下なら白身魚というわけです。

パッと見の色で区別されているわけではないんですね。

その証拠に、サーモンの身はオレンジ色、種や個体によっては濃い紅色をしていますが、実は白身魚に分類されます。あのオレンジ色の正体は、色素タンパク質ではなく、餌として食べているエビやカニに含まれるアスタキサンチンという成分によるものなんです。

 

赤身魚の特徴

マグロ、カツオ、サバ、イワシなどに代表される赤身魚は、脂や鉄分を多く含んでいて濃厚な味わいです。

また、100gあたり20g前後のタンパク質を含む高タンパク食材で、DHAなどの体に良い脂を豊富に含みます。

一般的に、赤身魚の多くは回遊魚と呼ばれ、長時間泳ぎ続けるために持久力のある筋肉(遅筋)が発達しています。

 

白身魚の特徴

タイ、タラ、サーモン、ヒラメなどの白身魚は、身がしまっていて淡白な味わい。

赤身魚と同じく高タンパクではありますが、脂肪が少なく低カロリーなのが特徴です。

低生魚で、餌を捕まえたり敵から身を守るために瞬発的な力を出す筋肉(速筋)が発達している一方、長時間泳ぐことは得意ではありません。

近年、白身魚であるスケトウダラを用いた研究で、白身魚のタンパク質(速筋タンパク)には、筋肉の増加・維持を高める効能があることが確認されていて、フィットネス業界においても話題になっています。

 

速筋と遅筋の違いについて

ここで前章でも出てきた「速筋」と「遅筋」の違いについて、もう少し詳しく解説します。

人間の筋肉は主に筋繊維というもので構成されていて、その筋繊維は「速筋」と「遅筋」の2種類に分かれます。

また、速筋はその色から「白筋」、遅筋は「赤筋」とも呼ばれます。まさに先述の赤身魚と白身魚の特徴と同じというわけです。

 

カラダをデザインするためには速筋の発達がマスト

陸上競技者をイメージしてもらえればわかりやすいんですが、短距離を走るスプリンターは筋肉隆々ですし、長距離を走るマラソンランナーは筋肉も脂肪も少なくスリムな体型をしていますよね。

速筋:瞬間的に強い力を出す筋肉=スプリンタータイプ
遅筋:持続的に弱い力を出す筋肉=マラソンランナータイプ

速筋が発達するとスプリンターのように、遅筋が発達するとマラソンランナーのように、カラダが変化していくのです。

ヒトの身体において、速筋と遅筋の割合は生まれつき個人差があり、その割合を変えることは基本的に不可能と言われています。

しかし、割合を変えられませんが(数を増減できませんが)、1つ1つの筋繊維を太くすることは可能です。

筋肉をつけて理想のカラダを手にいれるためには、速筋をメインで鍛えて肥大させ、カラダをデザインしていく必要があります。

 

ボディメイク・筋トレ食としてベストなのは?

比較|赤身魚と白身魚

ボディメイクに関係が深い以下の5項目で、 一般的な赤身魚と白身魚を比べてみましょう。

  1. タンパク質:赤身魚≧白身魚
  2. 脂質: 赤身魚>白身魚
  3. カロリー: 赤身魚>白身魚
  4. クレアチン:白身魚>赤身魚
  5. 速筋の量:白身魚>赤身魚

 

結論|ベストは白身魚

上の比較をもとに、赤身魚と白身魚、筋肥大・ボディメイクという観点からどちらか1つを選ぶとしたら「白身魚」がオススメ。

理由としては、大きく

①低脂肪低カロリー
②筋肥大に有効な速筋が豊富

の2つ。海外のフィットネスインフルエンサーたちが好んで白身魚を食べていることからも、ボディメイクと相性がいいのは白身魚と言えそうです。

 

ベストは白身魚だけど…

赤身魚も高タンパクかつ、体にいい脂を多く含んだヘルシー食材なので、生活習慣病予防や健康増進目的なら超オススメです!

もちろん筋トレやボディメイクを頑張っている人にとっても、白身魚からは取れないDHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸、鉄分などのビタミンミネラルを摂れるので、ぜひ積極的に食べてほしい食材の一つです。

つまりは、どちらか「だけ」を食べるのではなく、バランスよく食べるのがカラダ作りにとっても健康作りにとってもめちゃくちゃ大事ですよ!ということ。

 

この記事が、一人でも多くの方のボディメイク・ダイエットに役立てば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。